「ポストモダン・リベラル」VSオカルト、どっちもどっち
だいぶまえのことだが、『ブログ論壇の誕生』(佐々木俊尚:ささき・としなお)という本に このブログが紹介されているという話をきいた。それで嬉々として買って読んでみたら、内容がスカスカの本だった。さいごに数百のブログのリストが掲載されているから、記念に買うひとをあてこんだ商法なのかもしれない。
- 作者: 佐々木俊尚
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/09
- メディア: 新書
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それとは関係ないのだが、『世直し教養論』(原宏之:はら・ひろゆき)という本で、「10万はてなポイントを進呈します。東浩紀の歴史修正主義を基礎づける記述が<デリダの文献にある>ことを発見できたら - 催涙レシピ」が紹介されている。なつかしい。あのときは、年の瀬の生活資金をあてこんでデリダの大著を目を皿のようにして読んだひともいた。「はてなポイント」が換金できないことがわかってきょうしゅくであった。どうせおなじことなんだけど。
- 作者: 原宏之
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2010/06/09
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この本に あずまんが激高しているということを はてブでしった。ひととあっているときに本屋により、自分の名前があることを確認して嬉しくなり、自慢するために買った。そしてやはり後悔した。その後悔したことを話のたねにすることで元をとりたいと思う。
あずまんが怒っているということは、この人は歴史修正主義に反対なんだろうと思った。しかしよくよく考えてみると、論理的にはそうとはかぎらない。じっさいに、そうではなかった。
40万人はありえないにしても、歴史家のいう二〜三万人への加害・殺人というのが妥当なのであろう。
しんじられないかもしれないが、南京大虐殺の話である。
本全体がオカルトだ。
オカルト自体はべつに悪いとはかぎらないだろう。
しかし、その選択的性格は批判されなければならない。
トンデモなことを言いたいなら、「東京タワーは実在しない」とか、「富士山は秀吉がつくったハリボテ」とか、「永久機関を発明したので100万円振り込んでください」とか、いくらでも言えることはある。なんでよりによって近代史の確認された事実をねじまげようとするのか? 認知能力や知識不足の問題ではない。意思がはたらいている。それについて説明しているのが↓である。
「永遠の嘘をついてくれ」――「美しい国」と「無法者」の華麗なデュエット
これについては、証明がないという指摘をすでに受けている。たしかにそうだ。まだ仮説である。だからおりにふれて言っておきたい。無知なふりしてるけど、あんたわざとでしょそれって。
ところで、上記のようなことを言っている「歴史家」って実在するのだろうか? 歴史家認定協会があったら問い合わせてみたい。先日NHKで「韓国併合」合法説を唱える学者が両論併記のように紹介されていたが、それでバランスをとっていると思ってるならこまったものだ。あきらかな間違いが正しいことと同列にあつかわれるとしたら、けっきょく全体が間違っている。