(元)登校拒否系

反学校、反教育、反資本主義、反歴史修正主義、その他もろもろ反対

「手すり」と手すり



  朝の電車は乗客がみんな傘を持っていたのでいつも以上に窮屈でした。終点の渋谷で、傘の忘れ物に注意するよう呼びかける車内放送。


  「手すりに傘を掛けたままお忘れになるお客様がたいへん多くなっております。今一度お確かめください」


  え? 手すりに傘? そんなものぶら下げたら、電車の振動で水は飛び散るし、揺れて前に座ってる人の顔を直撃したら危ないよ。だいたい、誰もそんなことやってないじゃないか。まだ誰もやってないことをなんで禁止する必要があるんだ。これは、あの「ファイトクラブについては語ってはならない」というのが「ファイトクラブについて語りまくれ」という意味であるのと同じで、通勤電車内の秩序への反乱を呼びかけてるのか? ということは、既に鉄道会社まで反体制勢力の手に落ちたのか? もう革命は始まっているのか?

  と、パニックになったのですが、改札を通るあたりで、あ、なんだ、「手すり」とは手すりのことであって「つり革」ではないのだということに気づきました。あの、座席の両端の、鉄パイプの手すりのことですね。たしかにあそこによく傘掛けますよね。

  ここ数年、こんなことばっかり。気をつけなくては、という決意を新たにしました。

  夕方、目黒駅のトイレに傘を置き忘れました。

 

  ところで、いわゆる牛肉ミンチ偽装問題。

  http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070625i205.htm

  いったい全体、何がどう悪いのか、皆目検討もつきません。

  月曜日の朝日新聞トップもこの問題で、「主な疑惑」というのが箇条書きになってました。


・豚や鶏などを混入した偽牛ミンチを製造

・状態が良くない肉を入手、殺菌処理して製造

・家畜の血液で着色し、牛ミンチに見せかける

・肉に水を混ぜて全体を増量

・学校給食用にブラジル産鶏肉を国産と偽り出荷

・賞味期限切れの冷凍食品を入手し、日付を書き換えた包装に詰め替え販売

・国産鶏肉会社の袋を複製、外国産鶏肉を詰め販売

これがトップに扱われるべき問題であるとは? 豚肉や鶏肉が宗教的理由やアレルギーなどで食べられない人もいるかもしれない。けど、今回はそういう視点はないようです。状態が「良く」なかろうが、賞味期限が切れていようが、食えればいいじゃないですか。っていうか食えるんだったら、「賞味期限」の設定の方が間違ってるんじゃないでしょうか。水で肉が増えるなら、結構なことじゃないですか。きっとこの会社の社長はジーザスの生まれ変わりに違いありません。

  不二家の件もわからなかった。ムネオがいじめられて、しかもいじられる側が悪いということになっていた時も置いてけぼりを食らった気分だった。そのムネオをいじめていたツジモトが、さらにスケールの小ささに壮大なスケールで挑むようなささいな「問題」で辞任したのはさらに謎だった。年金の支払い免除資格があるのに免除になっていない人を免除にしたことも何が問題なのか理解できなかった。

  それとも、これも「手すり」なのか?

  今日の僕には、それを否定する自信はありません。けど、どうしても大問題とは思えない。「問題」を問題化することの方が問題だと思います。



関係ないですが、「問題」を問題化する問題については、↓でも書きました。

学歴詐称事件と「反学校の倫理」

http://d.hatena.ne.jp/toled/20050324#1111673660