(元)登校拒否系

反学校、反教育、反資本主義、反歴史修正主義、その他もろもろ反対

ひきこもり心理学よ、笑いと感動をありがとう



 わはは、あひゃひゃひゃ、がはは。相変わらずやってくれるね、「心理学」。人生いろいろある。不安がいっぱいだ。つまらない考えが振り払えなくて、つまらない時間を過ごすこともある。でも今夜は新宿で遊んで楽しかった。そして帰ってきてパソコンをつけたらこれだ。笑った、笑った。っていうかまだ笑ってるよ。


<引きこもり>最多は30〜34歳 就職・就労きっかけで

2月22日20時12分配信 毎日新聞


 「引きこもり」となる原因は「就職や就労での挫折」が最多で、30〜34歳の年齢層が最も多いことが東京都が行った実態調査で分かった。本人の心理や意識にも踏み込んだ引きこもりの公的な調査は全国初。不登校など学校時代の体験をきっかけとし、若年層が多いとされる従来の見方とは異なる傾向が浮かんだ。 

 調査は、都内に住む15〜34歳の男女3000人を住民基本台帳から無作為抽出し、昨年9〜10月に個別に訪問。1388人から協力を得た。うち10人を引きこもりと判断し、別途調査した18人を加えて計28人を分析対象とした。

 原因のトップは「職場不適応」と「病気」の25%だった。「就職活動不調」(14%)を加えると、就労・就職をきっかけとする人は39%に上った。「不登校」は18%だった。

 年齢層別では、「30〜34歳」が全体の43%で最も多く、「15〜19歳」「20〜24歳」「25〜29歳」はいずれも18%。引きこもり状態になった時期は「25〜27歳」(29%)が最も多かった。

 一般の人との意識の違いを比べる(複数回答)と、「親との関係がうまくいかない」と答えた人は36%(一般は10%)▽「家族とよく話す」は32%(同66%)▽「家族から愛されている」は29%(同63%)−−だった。

 調査をまとめた明星大学人文学部の高塚雄介教授(臨床心理学)は、都内の引きこもり人口を約2万5000人と推計。また、心理的に同様の傾向がある「予備軍」は都内で約18万人、全国で100万人を超えると見ている。

 高塚教授は、陥る人の特徴を▽自意識が強く状況変化に適応できない▽人と争って傷つくことを嫌う▽人間関係の訓練が不十分で逆境に弱い−−と分析。「国の対策は、引きこもりとニートの分類が不明確で、現状に合った受け皿作りが必要」と話している。【佐藤賢二郎】


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080222-00000122-mai-soci

 とにかく、今はありがとうと言いたい。

 もちろん、芸人は面白いこと言うよ。ボーガスニュースの記事を読んだら そらクスッとなるさ。

 でもね、この人は本物の学者です。そして この記事は天下の毎日新聞に載ったのです。

 こういうレジスタンスの形式があったのだということを思い知らされた。

 学問を批判する。マスコミを疑う。

 そんなことをクソ真面目に訴えてきたワタクシは恥ずかしい。

 この教授と記者は英雄戦士だ。革命が成就したら銅像を建てると決めた。

 たぶんシステムは、こういうところから綻びていく。結構なことだ。もっともっとやってくれ。


 ただね。

 よく死者が出なかったと思うよ。「都内に住む15〜34歳の男女3000人を住民基本台帳から無作為抽出し、昨年9〜10月に個別に訪問。1388人から協力を得た」って何か? ピンポン押して回ったのか? それでお宅の息子さんはヒッキーですかとか聞いたのか? 「うち10人」がイエスと答えてくれたのか? それで「原因」やら「意識」やらについて根掘り葉掘り質問したのか?

 よく刺されなかったね。


 笑って笑って笑っていると、しまいに涙が出てくることがある。僕は いま泣いている。


 この調査は壮大なエンターテインメントだ。そして同時に悲しい。「未だかつて、文化の記録であって同時に野蛮の記録でなかったものはない」。少し前に読んだ小難しい文章に、こんな一節があった。何のことかはよくわからなかったけど、ふと思い出した。


 「うち10人」。


 親が対応したのか、ひきこもり本人が出てきたのか。


 協力しなかった人、家には「ひきこもり」はいませんと答えた家族や本人もいたかもしれない。それは何人だろう。


 どんな気持ちがしただろうな。


 それはわからない。


 わからないが、前言は撤回する。

 銅像は、建てない。革命が成就した暁には、この先生にはそれ相応の対応をさせてもらう。




 刺したかったが、刺すに刺せなかった人もいたかもしれない。


 これは僕のごく個人的な見解だが、刺さなくてよかったと思う。刺すのは良くないことだ。僕はチャウシェスクに起こったことは間違いだったと思うし、それに比べればヒロヒトへの対応はずっとずっとマシだったと思ってる。


 でも。でも もし刺したいと思ったのだとしたら。

 僕も この記事を読んで一度はそう思った。

 ということを書いておきたかった。


 さて、この調査の結果を参考にしようとしている諸君よ。数字をいくら見つめても無駄だ。「結果」ではなく「調査」自体について考えてみたまえ。