(元)登校拒否系

反学校、反教育、反資本主義、反歴史修正主義、その他もろもろ反対

徘徊の思い出



 昨日はちょっぴりイヤなことがあった。というわけで、楽しい思い出を再生してポジティブな気分になることにしよう。


 一昨年の夏、夜遅くに突然Tちゃんから電話があった。「散歩しようぜ」だって。それも「今から」。

 常識では考えられない提案。もちろん即OKしました。

 新宿を起点にしてかなりいい加減に歩いたら、まだ暗いうちに東京駅に着いた。



 いろいろとしゃべった。1つ覚えているのは、タバコの話。吸ってもケムいだけで何の味も効果もない、と言ったら、「それは吸い方が悪いんだ」と言われた。

 なんでも、かつて僕と同じようなことを言った友人にTちゃんが正しい吸い方を教えたら、その人は次の日からタバコを常時携帯するようになったとか。

 タバコの箱に、「タバコを吸うと恐ろしい病気になるかもしれません。なお正しい吸い方は……です。以上のように吸わないと依存ができません」とか、説明を書いとけばいいのにね。あと、秋葉原に喫煙者の隔離収容スペースがあってアヘン窟のようになってるけど、あそこで吸い方の講習会やるとか。需要が増えると思う。



 築地市場を見学。イシハラさんが言うように、たしかにあそこは危ないかも。素人がよそ見しながら歩いたりするのは。

 せっかくここまで来たから、お台場まで行ってみようということになった。



 思ったよりも距離がある。夏だったので、太陽が出てくると暑い。

 レインボーブリッジらしきものが見えてきた。しかしなかなか着かない。っていうかもう帰りたい。でもお台場まで行くって決めちゃったからな。

 道は海につきあたる行き止まりが多いので、右往左往する。遠いね、お台場は。あなどってたよ。汗はダラダラ出るし、陽射しは痛い。観覧車が見える。

 ここで投げ出すようじゃ艱難辛苦の現代社会でサバイブできないよ。お台場に行くことに意味はない。でもな、人生ってのはな、意味のない我慢の連続なんだよ。もしここで疲れたからってお台場に行かずに帰るようじゃ、これから先も何もできねえよ。

 ある意味、人生それ自体が「お台場」なんだ。そしてサクセスフルになるために不可欠なのがお台場力だ!

 というわけで、ランドマーク目指して歩き続ける。新宿から10時間くらい、築地を出てからも3〜4時間は歩いたと思う。





 着いた! と思ったら、そこは葛西臨海公園だった。ここにも観覧車がある。白く大きな吊橋もある。しかしそれは、レインボーブリッジではなかった。りんかい線に乗って帰った。電車ではTちゃんも僕も何も話さなかった。


(約3年前の思い出。mixi日記より一部修正して転載)