(元)登校拒否系

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フロイト講演会「精神分析の起源と発展」翻訳にあたって



ナツメ社から出ている『図解雑学』というシリーズがあります。様々な学問についてとてもわかりやすい解説を読むことができます。これまでに『図解雑学 サルトル (図解雑学シリーズ)』と『図解雑学 ニーチェ (図解雑学シリーズ)』を読みました。左側のページに解説があり、右側のページにそれに対応したイラストがあるという構成で、楽しく哲学を学ぶことができます。基本的に1ページに1項目ずつ解説してくれるので、無理なく読み進めることができるようになっています。最近、このシリーズのフロイトの巻を立ち読みしました。



フロイトの精神分析 (図解雑学-絵と文章でわかりやすい!-)

フロイトの精神分析 (図解雑学-絵と文章でわかりやすい!-)

これも非常にわかりやすい本で、数時間にしてフロイト精神分析の全貌が理解できてしまいました。というのは嘘ですが、基本は押さえることができたと思います。この入門書はあまりにも優れているのでフロイト自身の著作はもう読まなくてもいいのではと思えるほどですが、ネットサーフィンをしていてフロイトの講演録を見つけました。


Freud, Sigmund (1910) "The Origin and Development of Psychoanalysis," first published in American Journal of Psychology, 21, 181-218.

http://psychclassics.yorku.ca/Freud/Origin/index.htm

これもフロイト入門としてとてもわかりやすいものでした。翻訳の修行のため、このブログでこの講演を訳していこうと思います。

Fancherさんによると、これは1909年にアメリカで行われた講演の記録だそうです*1フロイトはアメリカの著名な心理学者の招きではるばる船に乗ってヨーロッパからアメリカに渡りました。フロイトは当時まだまだマイナーな存在だったので、アメリカの有力者からの招待はうれしいものだったそうです。講演は大成功で、アメリカでフロイトがメジャーデビューするきっかけとなりました。

翻訳は上記のサイトのテキストからのものです。テキストには、一部読み取りミスと思われる箇所があります(heをbeとするなど)。訳語はできる限り『フロイトの精神分析 (図解雑学-絵と文章でわかりやすい!-)』に合わせるようにしますが、立ち読みしただけなので完全ではありません。誤訳・誤字・脱字・意味不明な箇所などがありましたらコメント欄でご指摘ください。また、一部人名の発音が不明なものは原語のままにしてあります。もしご存知の方はぜひお教えください。その他、翻訳上のアドバイスなどがあれば、細かいことでもけっこうですのでよろしくお願いします。