(元)登校拒否系

反学校、反教育、反資本主義、反歴史修正主義、その他もろもろ反対

八木ちゃん(日本教育再生機構 )の話がトンデモだってことが増田先生にさえもわかってよかったよかった



 おいおい、増田よ、それでいったい何が問題なんだね?


教委主催の講演会に行ったら、講師が「つくる会」だった件。


http://anond.hatelabo.jp/20080126014812

 自分は極右系の教員組合(全日本教職員連盟全日本教職員組合混同している奴がいるが、それは双方に失礼だ!)に属しているような良い子ちゃんだけど、八木秀次の講演を聞いたらトンデモばっかりでさすがに引いた。

 そういう話だな?

 じゃあ、いいじゃないか。

 キミは十分な批判精神を持っているよ。悪い大人の間違った話を聞いてコロッとひっかかるようじゃ困るけど、キミはちゃんと見抜けたんだ。鋭いね。めでたしめでたし、ハッピーエンドだよ。


つくる会」の教科書を採用した地域の学校だからといって、教員が唯々諾々と「つくる会」史観に染まるわけではない、ということですよ。

 

このことは、左右どちらの論者にも覚えておいて欲しい、と思います。我々はロボットではない

そうか。エライ! 立派だ。

 だがね、キミの八木ちゃんへの態度も考えものだぞ。最後の方で、ささいな漢字の読み間違えなんかをあげつらってるな。八木ちゃんの気持ちを考えろ!

 あのね、こういう間違いは、誰にだってあるんだよ。こういうことを攻撃材料にすると、特定の対象だけじゃなくて庶民全体を敵に回すぞ! だいたい、次に自分が同じような間違いを犯したらどうするんだね?

 キミはそうやって八木ちゃんを貶めようとする。だけどだ。八木ちゃんがどう有害だと言うんだね? 八木ちゃんの話はおかしい。聞いてるそばからそう判断できてしまうんだ。キミにでも。

 じゃあ、いいじゃないか。

 え? ああ、キミはたぶん心配なんだな、ちびっ子たちのことが。自分は騙されない。けど、こんなものが蔓延してしまったら、子どもたちはどうなってしまうんだろうか?

 すると何か? キミのその立派な批判精神は、文部省や日教組の立派な教育の賜物だとでも言うのかね?

 だとしたら、キミは、キミが貶めようとしているロボットのステレオタイプそのものの人間だ。プログラムされた通りでしかないからだ。

 そんなことはないだろう? キミにしたところで、ロクでもない教育を受けたんだろう。それでいて、増田君は自分の頭で考えることができる立派な大人なのだ。

 人間がやることは、だいたい思い通りにはならないものだ。人間が人間に対して行うことはなおさらだ。増田よ、これまでさんざん非モテの話をしてきただろ? それくらいわかれよ。

 批判精神とはそういうものだ。人間は、どんな教育によっても規定されない。そうであるように見えても、規定されることを選んでいるのは人間なのだ。だからどんな教育も、次の瞬間には無効になる可能性を持っている。人間の自由とはそういうことだ。

 キミは、国家に殉じた乙女たちの美談を語る際に八木ちゃんがささやかな脚色を行ったことを得意げにあげつらった上で、こう言ってるな。


しかし、今どき、中学生ならネットくらい使いますよ?

「真岡郵便局には女性交換手が12人いた」

くらいのこと、10分もかけずにわかっちゃうわけですよ。

 

授業で、“公共心ある日本人”の美談を得々と語って聞かせたら、生徒から史実に基づいたツッコミが入る可能性くらい容易に予想されるじゃないですか?

そういう意味では、都合のいいことだけ書いた教科書というのは、発行する側は気分がいいかもしれないけど、現場の人間にとっては迷惑そのものなわけですよ。

 いいか。キミがいずれ生徒に打倒されるのは階級的宿命だ。あきらめろ!

 教師の権威は、何か正しいことを知っているということに由来するのではない。教師は、教師だからエライのだ。このへんの話は、ぜひプロ教師の本を読んでくれ。


学校のモンスター (中公新書ラクレ)

学校のモンスター (中公新書ラクレ)

 そのうち、キミは生徒に叩きのめされるだろう。その際に、ちょっとした事実の間違いや歪曲が口実となるかもしれない。

 だが、さっきも言ったように、誰もが間違いを犯す。歴史の授業だろうが、数学だろうが、英語だろうが、道徳だろうが、同じことだ。

 けれども、黒いものを白いと言い放って、あたかも黒いものが白いかのように振る舞わせるのが、教師の権力というものである。

 キミは、何か正しい知識を伝授しているから生徒の上に君臨できているのではない。逆だ。キミが権力者だから、キミの言っていることが正しいのだ。

 そう、ちょうどキミが、八木っちの話はおかしいなあと思いながらも、おとなしく優等生として拝聴し続けたように。


偉い人が「つくる会」支持者で、しかも同席してるわけですから。

そこでこれだけのことを言ってしまうと、後々どんな処遇を受けることか。

 

それはもう、陵辱されたり恐ろしい目に遭わされるわけです。(流言)

 あはは、そりゃあそうだ。それが権力というものだ。そしてキミの教室も、そうやって維持されているのだよ。

 キミが革命勢力によって粛正される時にはそういう権力構造が破壊されるのであって、個別の教育内容が間違ってるかどうかなんて枝葉末節だ。

 そしてまさにそこに、問題の核心がある。

 というわけで宿題を出そう。

 キミは、自分が八木ちゃんよりも知的に優位にあると思いたいようだな。

 だが、八木ちゃんは単に間違っているのだろうか? 八木ちゃんは素でバカなんだろうか?

 キミは、八木ちゃんの話を鵜呑みにせず、自分の頭で考えたりネットでリサーチをしたりして、間違いであるということに気づいた。エライ!

 よし、もう一歩先に行こう。八木ちゃんの間違いは、どのような機能を持っているのだろうか? それは何に動機づけられたものなんだろうか? それはどのように共有され、維持されていくのだろうか?

 難問だな。けど大丈夫だ。既にネットに答えがある。それを探し出すことがキミの任務だ。ヒントは、『「永遠の嘘をついてくれ」——「美しい国」と「無法者」の華麗なデュエット』前編, 後編)だ。

 次の授業までにやってきてくれ。

 じゃあ、反自由党思想矯正学校イデオロギー批判入門教室でまた会おう!