(元)登校拒否系

反学校、反教育、反資本主義、反歴史修正主義、その他もろもろ反対

へんたいのリレー




きみは ないている

ぼくは わらっている


きみは いかっている

ぼくは わくわくしている




へんたい




そういわれて ぼくは ないた




よわむし





そういわれて ぼくは たおれた




なまけもの




そういわれて ぼくは たまりかねて さけんだ

へんたいじゃない! よわむしじゃない! なまけものじゃない!






ゆるしてくれるひとが いた

ゆるしてくれないひとも いた










ぼくは まえにすすもうと おもった

こわいとも おもった


にげだしたいとおもった

にげる さきなんて ないのにね






けれども

ゆるしてくれたひとたちが やってきて

ぼくの てを とってくれた


そうして、ぼくはたちあがったんだ

そうして、ぼくのなみだが かれた

そうして、ぼくは さいごの おえつを ひびかせた










そのいっしゅんの せいじゃくに

そのいっしゅんの いっしゅんの いっしゅんの いっしゅんに

ぼくは こえをきいた さけびをきいた なみだをみた ぜつぼうをかんじた











そしてぼくは ふりむいて

きがついたんだ

そしてぼくは ふりむいて

おもわず、たんれいグリーンラベルを こぼしてしまったんだ






そこには、へんたいが、よわむしが、なまけものがいた

うごめいていた





へんたいと よわむしと なまけもの

へんたいと よわむしと なまけもの


が、ないていた

ぼくの ひたいに さいごに のこった なみだのつぶをみて

ないていた





ぼくの ひたいに さいごに のこった なみだのつぶ


それでさいごだとおもっていたなみだが

さいごのつぎのいってきと、そのつぎのいってきと、そのつぎのいってきをながして

ぼくはついに むげんのせかいに とつにゅうした


それから ぼくは、ずっとないている





きょう

きみは ないてるんだね

きょう

きみは たおれてしまったんだね

きょう

きみは うめいているんだね





それをみて

ぼくは どうだろう

さいごのさいごのさいごの、そしてそのつぎのつぎのつぎの、なみだがでてきたみたいだ





そうさ ぼくは

ないている


けれども

わらっていることにしてくれないか




そうさ ぼくは

いかっている


けれども

わくわくしていることに してくれないか




そうさ ぼくは

もうあるけない


けれども

とびあがっていることに してくれないか





なぜかって?





きみが

へんたいだからだ

きみが

よわむしだからだ

きみが

なまけものだからだ




きみが これまでに なげつけられてきた

ことばを

ぼくは ちからいっぱい

さけぶ

それを おなじまま くりかえす





きみは

へんたいだ

きみは

よわむしだ

きみは

なまけものだ




きみは ないている

ぼくは わらう


きみは いかっている

ぼくは わくわくしている




なんて

しらじらしいね

だって

そう いいながら

ぼくは ないているのだから


けれども

きみに みてほしい

ぼくの なみだを


けれども

きみに きいてほしい

ぼくの おえつを


ぼくの、へんたいの なみだを

ぼくの、へんたいの おえつを





ちからのかぎり いおう


きみは

へんたいだ

きみは

よわむしだ

きみは

なまけものだ



そういって

わらえるひが くるさ

そういって

わくわくになるひが くるさ





だから きょうは

なかせてくれ わらわせてくれ


そして、そして、そして、そして、そして、

わらっていることにしておいてくれ

わらっていることにしておいてくれ

わらっていることにしておいてくれ

だって だって だって だって だって

どんなにかなしい いまに いきていようと

へんたいは えいえんの よろこびだからだ


Pet Shop Boys - It's a sin


中島みゆき『命のリレー』


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